俯瞰

 事件捜査をしていると,どうしても事件にのめり込んでしまい,冷静な判断ができなくなったり,細かい問題点に目を奪われたり,ある証拠の持つ意味を捜査機関側にとって都合よく評価してしまったりしがちです。そこで,遅くとも捜査の終盤に入った時点で,自分のいる立ち位置からちょっと引いて,事件の全体像を眺めてみて,違和感のある事実や証拠がないかどうか検討してみる必要があると思います。いわば捜査の仕上げ段階における総点検のようなことを行ってみるわけです。

 事件の全体を見渡してみると,その事件にそぐわない違和感のある事実や証拠関係の存在に気付くことがあります。